モトネタログ

日本語ラップのサンプリングネタを探し続けるブログ。

日本語ラップのサンプリングネタについて詳しく考察していくブログです。



NUJABES / Aruarian dance サンプリング 元ネタ

NUJABES / Aruarian dance (2004)

サンプルされた曲:

Laurindo Almeida / The Lamp is Low (1969) (サンプリン箇所は動画の0:26,0:45,2:03,2:08,2:23)

今回のはいつものとは趣旨を変えて…。

インスト/ Jazzy Hiphopの巨匠、Nujabesの楽曲を。

今回のAruarian danceはサムライチャンプルーというアニメのサウンドトラックDeparture(色々出てるので注意)に収録。このアニメ、今見るとすんげー作画崩壊あったりで 色々あるけど、音楽は最高なんですよね。日本語ラップ好きはなんとなーく必見。

 

Nujabesのトラックメイキングの仕方としては大体どれも元ネタの楽曲を大胆にサンプルしてるものが多くて、元ネタを知ってるともうそのまんまじゃん!って思うことも多かったり。この書き方だとNujabesってサンプリングの恩恵受けてるだけじゃん!って思われるかもしれないけど、彼の凄さは元ネタを選んで引っ張りだしてくるディグ能力だと僕は思います。けして彼が使うネタは大ネタ中の大ネタってわけでもないし(特にヒップホップ畑の人間からすれば)、あえて60-70年代のソウルやファンク、R&Bではなくてそれよりもう少し前の世代のJAZZやボサノバ、ブラジリアン・ミュージックをサンプリングで取り入れるっていう点は2004年の段階ではすごく新鮮だと思いました。それに何よりサンプリングされたメロディの良さはNujabesのセンスあってのもの。このNujabesブームにあやかって2000年代中旬にinst中心のJazzy hiphopブームが起きるわけだけど、正直な話、そのブーム時のコンピに入ってるinstものとNujabesのものを聴き比べるとサンプリングのちゃちさが目立つどころかそのメロディ、元ネタをピアノで引き直しただけじゃんっていうお粗末なものが多かったと僕は思いました。

 

Aruarian danceですが、曲としてはローリンド・アルメイダのLamp is lowを徹底的に解体して一つ一つのかけらをNujabes流につなぎ合わせて再構築したような曲となってます。元ネタの動画のサンプリング箇所でAruarian danceを表すならば

0:26→2:23→*2:03→2:08 →(*からリピート)→**0:45+2:23→(**リピート)→***2:03(フィルター付き)→2:08 →(***からリピート)

となります。

Nujabesの付け足したトラックはハイハット、スネア、ベースドラムの特に注目すべきとこはないようなへんてつもないヒップホップっぽいビーツ。(あえて言うなら数カ所ベースドラムが複雑になる所はかっこいい!)ただこのなんのへんてつもないヒップホップのビーツをこういうサンプルに付け足した所が何度も言うけど彼の凄さですよねぇ。


ちなみに元ネタの方のローリンド・アルメイダは1930年代に活躍したブラジル出身のギタリスト/コンポーザー/アレンジャー。ジャズファンの間ではけっこう有名な存在だそうで。

サムライチャンプルーのインストってi-tunesにないんですねぇ…。頼むよぉビクターさぁん。

日本では元ネタのほうのCDが見つからず…。アメリカのアマゾンでもLPの中古が出てるだけ…。レア盤って奴ですかぁーー?